新年のご挨拶
皆様、明けましておめでとうございます。
晴れやかな新年をお迎えのことと存じます。
私は、夢大きくこの1月19日に控えている公演“白鳥”の仕上げに心踊らせております。
30年以上、毎年行っている舞台創作ですが、新年に公演をするのは2回目で、実に20年ぶり???の事です。
この公演の成功のために、1年以上の準備をしてきました。より完璧な舞台にしようと何度もリハーサルを重ね、多くの話し合いの時間を設けています。
毎年、紆余曲折を経て舞台を完成させていますが、最後は時間との戦いで、終演後はやりきったという充足感と少しの反省点が、次の舞台へのモチベーションとなっています。
とりわけ、私たちの公演はスペイン人アーティストと共に舞台を作っているので、文化の違いによる衝突が多々あります。
例えば、一般的にはスペインの方は我々日本人と比較すると稽古が好きではありません(もちろん例外の方もいます)。
エンターテインメントとしてのフラメンコでしたらそれも納得がいきます。しかし、私たちのように創作作品に取り組む以上は話し合いや稽古をぶつけあって、出来上がっていくものです。1回1回の稽古が勝負なのです。
人それぞれ自分の取り組み方の違い価値観の違いがあるのは当然なので、そういったことも考慮して作品を作り上げていくよう努力を重ねております。
公演の為の積み上げがいかに楽しく、必要不可欠であるか…
これは、長年舞台を作り続けてきて得た私の財産です。
自分にとってのフラメンコ、舞台、仕事、やりたいこと、やれること、やれないこと、待つこと、待てない事、忘れること、忘れられない事、全ては自分の思想に関わってくる。と同時に人との関わり方にもつながっていくと思います。
今の私がやりたいフラメンコは、テクニックの高さではなく、人それぞれが持つ味、人間臭さ、情感からさらにハートフルなアートなフラメンコ。
舞台制作ではエンターテインメントと同時に人が釘付けになるような深みのあるバランスの良い舞台を心がけています。
こんなことを考えながら作品にむかいあっています。
さあ、出演者の皆さん、今年のお正月は1月20日から始まります。
また、今年は9月29日の洋舞家協議会でのトリエンナーレ出演、さらに12月14日スタジオ公演「クリスマスアラカルト」など目白押しです。今年も多くの舞台の成功に向けて、猪突猛進、猪で楽しみましょう